日本の土地37万平方キロは1,299兆円

2005年(平成17年)2月に日本の土地37万平方キロの評価がまとまった。内閣府国民資産課より3月に発表されたが1,299兆円(2003年末)である。

前年の1,371兆円に対して94.74%、金額にして72兆円のダウンである。プラザ合意のあった1985年の土地評価は1,060兆円であるので、まだ239兆円ほど上回るが、1994年の979兆円までいかないと土地バブルは終着でないの考えにたつと、あと320兆円前後のダウンは避けられない。

デフレ収束は図れるかは土地急騰がバブル要因であっただけに、その点充分思慮が必要である。その基本は「土地とは何か、経済とは何か、国富とは何か」の原理原則が問われなければならない。バブルで学んだ、狂乱物価のインフレで学んだ、第一次、第二次石油ショックで学んだことが全然活かされていない。これでは太平洋戦争で学んだことも喪失して体感以外思考しない民族となっているが、それは官の分野であって、民間は倒産の痛さを承知し金のありがたさ恐さを皮膚としてもっている。ところが、官は何時からか倒産はない、金は使えるとの感覚で取り組むので放漫になり堕落した。特に予算を残し次年度に繰越をすると減額されるので管理職で分けることが行われたが、とんでもない話しで全て国民の税金である。

土地評価を見るとき5点での時系列観察がいる、まとめると第1―1984年のバブルの発芽期、第2―1985年のバブル発生期、第3―1990年のバブルの頂点期、2452兆円、第4―1991年のバブル崩壊期、第五―2003年のバブル終息期、この経過で凝視すると終了期は何時かが課題となるが、終息期より3年2006年といえよう。

只、もう反転上昇に転じているのが、銀座、六本木周辺である。特に銀座は外資の集中進出となっている。坪7千万が、現在1億円、需要と供給の関係に直面している。日本人の一過性と集中化が顕著に現れている。人間は何処の国でも共通している様で上海はその状況を如実に現している。

今から7年前ミサワホーム当時の三沢千代治社長が土地は50年下がり続けると語った。ニュースとなり問題視された。そこで三沢社長に面談して「50年下がり続けるとミサワホームはどうなりますか、資産下落で会社はもちますか」と尋ねたところ、三沢社長は「需要のない土地は下がり続ける」の答えなので、「その様に言われないと土地信用不安は経済環境を悪くします」と話したところすぐに表現を改めた。

三沢社長が並みではないのは、それから日本の土地のうち440件の土地調査を行い、上昇している土地を発表したことである。全て土地環境が改善されたところは、土地価格が上昇している。道路が良くなった。病院、学校、スーパー、公園など施設が出来たなど、経済原則の需要と供給の法則は活きている。これはデフレ経済の現状でも活きている。

それと都市化現象は避けられない。北海道は札幌、東北は仙台、九州は福岡、日本の東京、東京の中の銀座これは共通現象だが、人口の増加は東京の都心マンション高層化の回帰現象、沖縄の人間回帰現象とこれは二局背反現象として注目される。花粉症を避ける為沖縄ツアーが人気を呼んでいるのも興味深い。

1945年の敗戦以来60年をみると、食いつなぎと手持ち資本財活用時代から浮揚期時代を終え生産設備と物つくりに徹底し23年目に当時の西ドイツを追い越し世界第二位の経済国に躍り出て以来その地位は揺らぐことなく、今日まできている。逆にドイツは東西合併してその落差を埋めることが出来ず辛吟している。4月号、拙稿手持ちドル一覧数値にうきぼりにされる。ドイツ938億ドル、日本8,295億ドル、中国4,705億ドル。

1985年のプラザ合意以降、アメリカは金融情報資本主義、日本は土地金融資本主義に重心を移したため1991年のバブル崩壊により14年経過してもまだデフレ脱出までに至っていない。中国は社会主義的市場経済に舵をきり急成長気運にのっている。

アメリカに対抗するためヨーロッパの15の国が合併しユーロを発足させた。ユーロ市場経済資本主義が誕生し石油代金をユーロで支払いするまで進んでいるが、対立の時代から理解、協調、連帯しなければ解決の道は開けない。世界どの国も1国主義ではやれない。それは大国アメリカもユーロも中国も一緒である。世界192ヶ国も全部地球のうえの存在である。日本の選択は地球環境資本主義にたつことが基本といえる。2月10日に京都議定書も発行した。地球の平和、地球環境の安全、63億人類の生命を守ることの主眼が地球環境資本主義の前提である。

2005年06月03日

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