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今を語る、明日を生きる

歴史の真実

 『歴史の真実』は前野徹氏が心をこめて書き上げた扶桑社文庫版の書籍です。全身全霊をこめたこの作品の校了後、しばらくして帰らぬ旅立ちをされた。

 これにはことなくして書き上げられなかったエピソードがあったのです。実は亡くなる2ヶ月前の夜、私宛の電話が前野徹氏から入りました。

 前野徹氏は、「矢野さんが語ったマンスフィールド大使の新聞記事はお持ちですか」と言われたので「はい、日本経済新聞は持っています」と答えると「そのコピーはいただけますか」と尋ねるので「どうぞ」と答え、送信しました。その記事の情報を基に本が発刊すると間もなく前野氏は旅立ちをされたのです。

 私は前野徹氏の会社の社長室にお電話して弔意を表すると共に前記したエピソードがあるので、「もし新刊書の中で質問があれば私が答えることができるものは、応対いたしますからお電話下さい」と申し上げたら、「私共で答えられない場合はその時はどうぞよろしく」とのお返事を聞いて安心したことを思い出すのでした。そのお話を別の方にすると、「其処まで対応されるのですか」と驚かれることがありますが、私は「はい、亡くなった前野徹社長は其処までされたら安心されるでしょう」私自身、さまざまな先輩方の対応に学び、いつの間にか積み重ねていたのです。こうした対応を一番喜ばれるのは、亡くなった前野社長であることは言うまでもない。

 これは人生の先輩、後輩に関わらずここまで対応すれば故人は安心するのです。生死を越えた人の道なのです。ここまで出来て一人前というのではないかとあらゆる先輩のお姿から学んだのは今も鮮やかです。『歴史の真実』のあとがきを読み込むと人生の先輩でもある竹村健一氏のお名前が登場してきたので嬉しくなったのです。竹村健一先生は、私の人生の先輩でもあるし、お二人の息子さん(お一方は若くして逝去されました)は学生時代に我が家に来られたのが懐かしいが、東京都知事小池百合子さんは竹村健一氏と共にフジテレビでテレビの効能を遺憾なく活かしておられました。市場調査を日本に初めて登場させた矢野経済研究所の創設者矢野雅雄は長兄であり、東大の西洋哲学を学び研究をなした人です。

 これからの世界を点─線─面─球、193カ国の国連加盟国と非加盟国3カ国の国連加盟国時代を近代化するには地球を分母にした思考を元に未来構築するより他に道はないのです。

 逃げない 避けない 背を向けない うまず たゆまず くじけず

矢野 弾 2021年4月25日

 
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